2024-11-21

モバイルデータ通信とは?オン・オフ設定方法やWi-Fiとの違い、使い分け方を解説

移動中や外出先など、Wi-Fi環境以外でスマホをインターネットに接続するには、通信事業者(以下、通信キャリア)が提供する回線「モバイルデータ通信」を使用します。モバイルデータ通信を利用するとデータ通信量を消費するため、定額プラン以外の料金プランの場合は使い過ぎに注意が必要です。

本記事では、モバイルデータ通信の概要やオン・オフ設定方法、Wi-Fiとの違い、使い分け方について解説します。

モバイルデータ通信がつながらない場合の対処法や料金プランの選び方、安全に使用するための対策についてもご紹介します。モバイルデータ通信のことがよくわからないという方やお困りの方はぜひご覧ください。

 

【執筆者】川原歩

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目次

モバイルデータ通信とは

モバイルデータ通信の意味

モバイルデータ通信とは、通信キャリアの回線を使用したインターネット通信のことです。ガラケー(フィーチャーフォン)が主流だった時代には、パケット通信と呼ばれていました。モバイルデータ通信を利用するには、eSIMが内蔵されている端末を使用するか、端末に通信キャリアと契約したSIMカードを挿入する、またはeSIMを契約する必要があります。

モバイルデータ通信を利用すれば、電波が届くエリア内なら移動中や屋外・屋内に関わらずインターネットが利用できます。モバイルデータ通信には、3G、LTE 、4G、5Gなどさまざまな通信規格があり、通信速度や対応エリアなどそれぞれに特徴があります。

モバイルデータ通信の利用者は、通信キャリアに契約している料金プランに応じた月額利用料を毎月支払います。スマホでインターネットに接続するには、モバイルデータ通信またはWi-Fiのどちらかを使用する必要があります。

3G、LTE 、4G、5Gなどの違い

モバイルデータ通信の通信規格には、3G、LTE 、4G、5G、などがあります。それぞれのサービス開始時期や特徴を解説します。

■ 3G
日本で2001年からサービスが開始した3Gは、初めて国際標準になった無線通信の通信方式です。それまでの通信方式の1Gや2Gは、ひとつの国や欧州各国の間でしか規格が統一されていませんでした。3Gの登場によって、世界各国で同じ携帯電話での通信が可能になりました。3Gは、4GやLTEよりも広い範囲に電波が届き、障害物に強いためさまざまな場所や環境で通信が可能です。一方で、4GやLTEに比べると通信速度が遅いのがデメリットです。現在では4Gや5Gが普及したため、各通信キャリアで2022~2026年にかけて3Gのサービス提供の終了が決定しています。

■ LTE
3Gから4Gへ進化する過程で開発された通信規格が、2010年からサービスが開始されたLTEです。現在では、LTEも4Gの通信規格のうちのひとつとされるケースもあります。LTEは、通信速度が3Gに比べて15倍ほど速いのが特徴です。利用するエリアや対応機種など、外部環境によって通信速度が影響されやすいのがデメリットです。現時点では、LTEのサービス終了の予定はありません。

■ 4G
4Gは、LTEと同年の2010年からサービスが開始した、現在の主流の通信方式です。3GやLTEに比べて高速かつ大容量の通信ができるのが特徴です。4Gの登場によって、大容量の動画のストリーミングがスムーズにできるようになりました。一方で、電波の届く範囲が3Gに比べると狭く、障害物に弱いというデメリットがあります。

■ 5G
5Gは、2020年からサービスが開始した最新の通信方式です。4GやLTEの10倍以上の速度の「超高速通信」、人が多く集まる場所でもスムーズなインターネット通信ができる「多数同時接続」、オンラインゲームなど容量の大きいデータ通信でもタイムラグが発生しない「超低遅延通信」が特徴です。ロボットの遠隔操作や自動運転サポートなど、今後さまざまな分野に革新をもたらすと期待されています。一方で、現時点ではまだ対応エリアが少なく、使える地域が限られていることがデメリットです。

Wi-Fiとの違い

Wi-Fiとは、パソコンやスマホ、タブレット、ゲーム機などさまざまな端末を無線でインターネットに接続する「無線LAN」の代表的な規格のことです。

モバイルデータ通信が通信キャリアの回線を使用するのに対して、Wi-Fiは建物に引き込んだ光回線やCATV回線などの固定のインターネット回線を主に使用します。自宅のインターネット回線を使用したWi-Fiの他、カフェやショッピングモールなどで、無料で利用できる公衆Wi-Fiなどがあります。

モバイルデータ通信では、高速通信の通信量に制限が設けられている場合が多く、通信量が上限に達すると速度制限が発生します。一方で、固定のインターネット回線を使用したWi-Fiの場合は、基本的に通信量の制限がなくデータ容量を気にせず定額で使えることが多いです。現在は光回線など高速回線が主流になっており、モバイルデータ通信よりも圧倒的に通信速度が速いのもWi-Fiの特徴です。

一般的にWi-Fiはモバイルデータ通信に比べて通信速度が速い場合が多く、通信量の制限がないため、移動中や外出先はモバイルデータ通信、家ではWi-Fiというように使い分けている人が多いでしょう。固定回線を使用するWi-Fiとは別に、コンセントに指すだけでWi-Fiが使用できるホームルーターや持ち運べるモバイルルーターもあります。

ホームルーターやモバイルルーターは回線工事なしに簡単にWi-Fiを使用できるのがメリットですが、固定回線ではなく通信キャリアの回線を使用するため、通信速度が光回線より遅く、通信量の制限がある場合があります。

モバイルデータ通信の仕組み

スマホやタブレットなどの端末から送られたデータは、電波に乗って送信元の端末から一番近い基地局に送られます。基地局同士は、光ケーブルなどの有線ネットワークでつながっています。基地局に送られたデータは、交換局を介して中継され、受信先の端末の一番近くにある基地局に送られます。そして、基地局から電波に乗って受信先の端末に届けられます。

基地局には鉄塔タイプ、コンクリート柱タイプ、ビル屋上タイプ、屋内タイプなどさまざまなタイプがあります。基地局のタイプごとに得意なエリアが異なり、スムーズな通信を実現するためにそれぞれのエリアの特徴に合わせた最適な基地局が世界中のあらゆる場所に設置されています。

モバイルデータ通信のオン/オフの切り替え方法

Androidの切り替え方法

4

iPhoneの切り替え方法

1. [設定] アプリを開き、[モバイル通信] をタップする
2. [モバイルデータ通信] をタップしてオン・オフを切り替える

モバイルデータ通信のオン/オフの使い分け方

オンで使用するとき

Wi-Fiがない環境でインターネットを使用するとき
Wi-Fiがない環境でインターネット接続をするときは、モバイルデータ通信をオンにする必要があります。

オフにすると良いとき

モバイルデータ通信をオフにすると良いときの例を3つ挙げます。

● データ使用量を抑えたいとき
● バッテリーを節約したいとき
● 海外でデータローミングを利用したくないとき

順番に解説します。

データ使用量を抑えたいとき
モバイルデータ通信をオフにすれば、Wi-Fi以外でのインターネット接続ができなくなるため、データ使用量を抑えることができます。モバイルデータ通信では、契約プランで定められているデータ容量を使い切ると速度制限がかかり通信速度が遅くなります。

データ容量の残りが少なくなり通信量を抑えたいときは、インターネット通信が必要でない時間帯やWi-Fiが利用できる環境ではモバイルデータ通信をオフにしておくとデータ容量を節約することができます。

バッテリーを節約したいとき
モバイルデータ通信をオフにすると、バッテリーの消費を抑えることができます。山間部など電波が届きにくいエリアでは、スマホが電波を探し続けるため、バッテリーの消費が早くなります。バッテリー残量が少ないときや電波が悪く消費が早いときは、オフにしておくことでバッテリーを節約できます。

海外でデータローミングを利用したくないとき
海外ローミングの対象国であれば、日本の通信キャリアで契約しているスマホを海外でも利用できます。海外でスマホを利用する場合、事前に各キャリアの海外用のデータ定額プランに申し込みをしていれば、データローミングを使用して対象国でデータ通信を定額で利用できます。

しかし、申し込みをしていない状態でデータローミングを使用すると、高額な請求が発生してしまう恐れがあります。

データローミングとは、海外滞在中に現地の通信キャリアの回線を利用して、日本の通信キャリアの通信設備と接続し「データ通信」を行う仕組みです。海外でデータローミングを使用せず、電話とSMS、Wi-Fiでの通信のみ行う場合は、渡航前にモバイルデータ通信とデータローミングを両方ともオフにしておくと安心です。データローミングを行うには、モバイルデータ通信とデータローミングが両方ともオンになっている必要があります。データローミングを利用しない場合は、データローミングだけをオフにすればいいのですが、もし押し間違えてオンになっていた場合、高額請求につながる恐れがあります。モバイルデータ通信もオフにしておくことで、押し間違えでのデータローミングの通信の発生を防ぎやすくなります。

データローミングについては 海外でモバイルデータ通信を使う方法と注意点 の章で詳しく触れていますので、そちらをご覧ください。

モバイルデータ通信を使わなくても活用できる機能

モバイルデータ通信を「オフ」に設定していても、電話やSMS (メッセージ)、カメラなどは利用できますが、スマートフォンを便利なものにしている多くの機能はインターネット接続を必要とするため、高度な機能には制限がかかりがちです。

しかし、機種によってはモバイルデータ通信がオフでも便利な機能を利用できるものもあります。ここでは、Galaxyデバイスの「Galaxy AI」でモバイルデータ通信がオフでも使える便利な機能をいくつかご紹介します。
※Galaxy AI機能を利用するには、事前設定(Samsungアカウントのログイン)が必要です。また、紹介する機能は、言語によっては事前に言語パックのダウンロードが必要です。

ご紹介するのは、以下の4つの機能です。

● 対面での通訳
● 通話のリアルタイム通訳
● テキストの翻訳
● PDF翻訳

それぞれ詳しく解説します。

対面での通訳

「通訳」アプリを使用し、Galaxy AI対応の端末のマイクに向かって話せば、AIがリアルタイムで音声通訳し、画面上半分に翻訳されたテキストが表示されます。画面下半分には自分の言語での文字起こしが表示されます。

英語・日本語・スペイン語・韓国語など、さまざまな言語(対応言語は順次拡大中)に対応しています。

通話のリアルタイム通訳

Galaxy AIでは、通話のリアルタイム通訳も可能です。通話をリアルタイムで音声通訳し、画面上にテキストでの翻訳を表示します。自分の発言は相手の言語で音声通訳され相手に流れます。

テキストの翻訳

Galaxy AIの翻訳機能を利用すれば、Samsung「ブラウザ」アプリで表示したwebページやSamsung Notesのテキストを簡単に翻訳できます。

PDF翻訳

Galaxy AIでは、PDFファイルの翻訳を一瞬で行うことが可能です。文章だけでなく、画像やグラフ内の文字も翻訳できます。


▼関連リンク
Galaxy AI|デバイスのモバイルAIとAI

【Galaxy AI】AIを搭載したスマホでもっと便利に

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モバイルデータ通信がつながらない場合の原因と対処法

モバイルデータ通信がつながらない場合に考えられる原因は以下の通りです。

● 原因① モバイルデータ通信がオフになっている
● 原因② 通信キャリアのサービス提供圏外にいる
● 原因③ 通信障害が起きている
● 原因④ 機内モードがオンになっている
● 原因⑤ SIMカードに問題がある
● 原因⑥ APN設定が間違っている
● 原因⑦ ブラウザの不具合

順番に解説します。

原因① モバイルデータ通信がオフになっている

インターネット接続が利用できない場合、意図せずモバイルデータ通信がオフになってしまっている可能性が考えられます。モバイルデータ通信のオン/オフの切り替え方法 の章を参考にモバイルデータ通信がオフになっていないか確認しましょう。

原因② 通信キャリアのサービス提供圏外にいる

画面上部の電波表示が「圏外」と表示されている場合は、通信キャリアの電波が届かないエリアということになります。まずは場所を移動して電波が入るか試してみましょう。場所を変えても圏外の場合は、Wi-Fiが使える環境でインターネットを使用するか、山間部などで長時間電波がつながらなさそうな場合は、バッテリーの消費を抑えるためにモバイルデータ通信をオフにしておくのが良いでしょう。

原因③ 通信障害が起きている

モバイルデータ通信が利用できない場合、契約している通信キャリアで通信障害が起きている可能性もあります。Wi-Fiなど他にインターネットに接続できる状況があれば、通信キャリアの公式サイトにアクセスして通信障害が発生していないかを確認しましょう。

原因④ 機内モードがオンになっている

モバイルデータ通信が利用できない場合、機内モードがオンになっている可能性があります。機内モードとは、主に飛行機に搭乗中にスマホの通信を遮断するために使う機能です。

機内モードがオンになっている場合は、緊急通報以外の電話やインターネットへの接続ができません。スマホの画面上部に飛行機のアイコンが出ている場合は、機内モードがオンになっている状態です。AndroidとiPhoneはともに、クイックメニューまたは設定アプリから機内モードのオン・オフの切り替えができます。

原因⑤ SIMカードに問題がある

SIMカードの汚れや破損が原因で、モバイルデータ通信の接続ができていない可能性もあります。特に長年同じSIMカードを使用している場合、SIMカードの不具合が起こりやすくなります。

また、SIMカードが正しく挿入されていない場合もモバイルデータ通信でのインターネット接続ができないため、挿入する際は裏表や向きに注意する必要があります。対処法として、端末からSIMカードを取り出し、破損していないかを確認した上で、乾いた布などで丁寧に拭き取り再度挿入して症状が改善するか試してみましょう。SIMカードが破損している場合は、契約している通信キャリアでSIMカードの再発行の手続きを行いましょう。

原因⑥ APN設定が間違っている

APN設定が間違っていることが原因で、モバイルデータ通信がつながらない可能性があります。APN設定とは、端末に新たなSIMカードを挿入し、モバイルデータ通信を行う際に必要な初期設定のことです。

主にSIMフリーの端末や、SIMを契約する通信キャリアとは別の会社の端末を使用する場合にAPN設定が必要です。機種によっては、自動でAPN設定が行われる場合もあります。APNの設定方法や入力情報は、機種や通信キャリアごとに異なります。契約している通信キャリアの公式サイトなどを確認して、設定方法や入力情報に間違いがないかをチェックしましょう。

原因⑦ ブラウザに不具合が起きている

ChromeやSafariなど、ブラウザの不具合が起きている可能性もあります。他のアプリを試してみて問題なく使用できる場合は、モバイルデータ通信ではなくブラウザの不具合が原因の可能性が高いです。ブラウザのシステム不具合が起きている場合は、復旧するまでは他のブラウザを使いましょう。

また、ブラウザのバージョンが古いまま使用していると不具合が発生しやすく、検索できない場合があります。ブラウザを最新のバージョンにアップデートすることで不具合が改善する可能性があります。


▼関連リンク
(Galaxy) モバイルネットワークに接続できない場合どうすればいいですか?

モバイルデータ通信の速度が遅いときの原因と対処法

モバイルデータ通信の速度が遅いときの主な原因は以下の通りです。

● 原因① 電波状況が悪い
● 原因② データ容量不足
● 原因③ メモリやストレージ不足
● 原因④ OSのアップデートをしていない
● 原因⑤ 何らかのエラーが出ている
● 原因⑥ 物理的に破損している
● 原因⑦ キャッシュがたまっている
● 原因⑧ 端末の温度が高くなっている
● 原因⑨ バッテリーが劣化している
● 原因⑩ 特定のアプリに問題がある

ひとつずつ解説します。

原因① 電波状況が悪い

モバイルデータ通信の速度が遅い原因としてまず考えられるのが、電波状況が悪いというケースです。山間部やビルが建ち並ぶエリアなど、電波が届きにくい場所では通信速度が遅くなってしまいます。画面上部の電波状況を表すアイコンで電波状況を確認しましょう。電波状況が悪い場合は、場所を移動して電波が入らないか試してみたり、フリーWi-Fiスポットを活用したりするのが良いでしょう。

原因② データ容量不足

スマホの料金プランは、ひと月当たりのデータ通信量に応じて決められています。定額プランの場合、契約しているデータ容量の上限まで使い切ると通信速度制限が発生し、通信速度が遅くなります。

データ容量を追加で購入することで通信速度は元に戻ります。速度制限がかかってもWi-Fiでのインターネット接続や音声通話、SMSの利用は可能なため、月が替わってデータ容量が回復するのを待つという選択肢もあります。

原因③ メモリやストレージ不足

メモリやストレージの容量がいっぱいになると、アプリの追加やファイルの保存ができなくなるばかりか、動きが遅くなるなどの問題が生じます。「ストレージの空き領域が不足しています」という表示が出た場合はストレージ不足の状態です。写真や動画、ファイルなどの不要なデータやアプリを削除したり、データをPCや外付けSSD、HDD、MicroSDカードなどの外部ストレージにデータを移動したりして容量をあける必要があります。

スマホには、写真やデータを保存しておくストレージとは別に動作を行うために必要なメモリがあります。アプリを開いたままにしておくと、メモリが消費され動作が遅くなる場合があります。使用したアプリは開いたままにせず閉じておきましょう。ライブ壁紙を使用している場合は、動かない壁紙に変更するとメモリの節約ができます。

原因④ OSのアップデートをしていない

OSのアップデートには、新しい機能の追加やセキュリティの強化、不具合の修正などの役割があります。OSのアップデートをせず、古いバージョンのまま使用していることが原因で動作が遅くなっているケースもあります。最新のOSになっていない場合は、アップデートすることで不具合が解決し動作がスムーズになる可能性があります。

ただし、機種が古いと最新のOSにアップデートできない場合があります。古いOSを使用していると脆弱性を攻撃されるなどセキュリティ上のリスクも高いため、買い替えを検討するのが良いでしょう。


▼関連リンク
Galaxy端末を最新のソフトウェアに更新する方法を教えてください。

原因⑤ 何らかのエラーが出ている

何らかのエラーが起きていることが原因で通信速度が遅い場合は、スマホを再起動することによって改善するケースがあります。再起動すると、システムやメモリの状態がリセットされるため不具合が解決する可能性があります。

再起動しても解決しない場合は、初期化するという選択肢もあります。初期化するとスマホが購入時の状態に戻るため、問題の解決に有効です。ただし、スマホのデータは全て消えるため、事前にデータのバックアップを取っておく必要があります。

原因⑥ 物理的に破損している

再起動や初期化をしても改善しない場合、スマホが物理的に破損している可能性があります。スマホが物理的に破損している場合は、データのバックアップを取って新しい端末に買い替えましょう。

原因⑦ キャッシュがたまっている

キャッシュがたまっていると、動作が遅くなる場合があります。キャッシュとは、1度アクセスしたブラウザやアプリのデータを一時保存しておいて、2回目以降の表示速度を上げるための仕組みです。本来はスムーズな動作を実現するための仕組みですが、キャッシュがたまりすぎていると反対にアプリの動作が遅くなってしまう場合があります。ブラウザやアプリが異様に重たいと感じたときには、キャッシュを削除しましょう。

原因⑧ 端末の温度が高くなっている

端末の温度が高くなると、オーバーヒートを防止するために一部の機能が制限され、動作が遅くなるケースがあります。気温が高い場所に放置したり、充電した状態でゲームを長時間したりすると端末の温度が上昇するので気を付けましょう。端末の温度が熱い場合は、しばらく涼しい場所に置いて温度が下がるのを待ちましょう。

原因⑨ バッテリーが劣化している

バッテリーが劣化していると、起動や動作が遅い、充電の消耗が早い、充電に時間がかかるなどの症状が出ます。バッテリーの劣化が原因で動作が遅くなっている場合は、バッテリーを交換することで改善します。バッテリーの状態は、AndroidとiPhoneはともに設定アプリのバッテリーの項目で確認ができます。

原因⑩ 特定のアプリに問題がある

特定のアプリが原因でスマホの動作が遅くなっているケースもあります。特定のアプリを起動しているときだけ動作が遅くなる場合は、原因になっているアプリをアンインストールすれば症状が改善する可能性があります。

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モバイルデータ通信にかかる費用とプランの選び方

モバイルデータ通信の料金体系は、使用した分だけ支払う従量課金制や選択したデータ通信量に応じた定額料金を支払うデータ定額プラン、使い放題プランなどさまざまです。近年は、データ定額プランや使い放題プランが主流になっています。

データ定額プランでは、ほとんどの通信キャリアが3GBから最大20GBほどの間で段階的に定額料金を設定しています。Wi-Fi環境がある場合や、動画視聴が少なくメールや通話をメインに使用する場合はデータ通信量を抑えて安い料金プランを選択するのが良いでしょう。一方、モバイルデータ通信で動画視聴やオンラインゲームなどを長時間使用する場合は、データ容量の多い定額プランや通信量を気にせずに使用できる使い放題プランが適しています。

定額プランや使い放題プランは請求額を気にせず使用できる反面、モバイルデータ通信を全く使用しなくても定められた料金が発生します。音声通話やSMSの送受信などの連絡がメインでモバイルデータ通信はほとんど使わないという人は、従量課金制の方が費用を安く抑えられる可能性があります。ただし、重量課金制は使い方によっては高額な請求になる可能性があるので、必要なとき以外はモバイルデータ通信をオフにしておくと安心です。料金プランはひと月ごとに変更できるケースが多いため、定期的に料金プランを見直し、自分の利用方法に合わせて最適なプランを選択しましょう。

データ使用料の節約方法

モバイルデータ通信のデータ使用料の節約方法を8つご紹介します。

● 通信量の大きい作業はWi-Fi環境で行う
● 位置情報をオフにする
● アプリの自動アップデートを停止する
● 動画の画質を下げる
● 高速通信をオフにする
● SNSの自動再生をオフにする
● データセーバーをオンにする
● Wi-Fiアシストをオフにする

それぞれ詳しく解説します。

通信量の大きい作業はWi-Fi環境で行う

ファイルのダウンロードや動画の視聴などはデータ通信量が大きいため、Wi-Fi環境下で行うのがデータ使用料の節約に効果的です。モバイルデータ通信で動画を視聴する際には、ストリーミング再生ではなく事前にWi-Fi環境で動画をダウンロードしておくとデータ容量を大幅に節約できます。

位置情報をオフにする

位置情報サービスがオンになっているとデータ容量が消費されます。位置情報サービスは必要なとき以外はオフにしておきましょう。

アプリの自動アップデートを停止する

アプリの自動アップデートが有効になっていると、モバイルデータ通信でアップデートされてしまう可能性があります。アップデートはデータ通信量が大きいため、自動アップデートを停止しておき、Wi-Fi環境下で行うのが良いでしょう。

動画の画質を下げる

動画視聴のデータ通信量は画質によっても変わります。高画質で視聴すると消費が大きいため、モバイルデータ通信を使って視聴する場合は低画質に変更するのが良いでしょう。

高速通信をオフにする

通信キャリアによっては、モバイルデータ通信を使用する際に高速モード・低速モードの切り替えができる場合があります。普段は高速通信をオフにしておいて、必要なときだけ高速通信に切り替えることでデータ容量を節約できます。

SNSの自動再生をオフにする

InstagramやFacebook、XなどのSNS動画の自動再生をオフにすることで、データ使用量を抑えることができます。

データセーバーをオンにする

Android7.0以降を搭載のデバイスには、データセーバーという機能が付いています。データセーバーとは、データ使用量を抑える機能です。データセーバーをオンにすると、Wi-Fi接続しているときだけバックグラウンド通信を行います。

注意点は、データセーバーをオンにした状態では、モバイルデータ通信を利用中はLINEなどのSNSアプリの通知を受信しなくなることです。データセーバーを適用しないアプリを指定することもできるので、よく使うアプリはデータセーバー対象外に指定しておくと良いでしょう。

Wi-Fiアシストをオフにする

iPhoneのiOS 9以降には、Wi-Fiの接続が安定しないときに自動的にモバイルデータ通信に切り替える「Wi-Fiアシスト」という機能が付いています。Wi-Fiアシストは初期設定ではオンになっています。Wi-Fiの接続状況が不安定なときはモバイルデータ通信でインターネット接続を行うため、気付かないうちにデータ容量が消費されてしまう可能性があります。モバイルデータ通信を少しでも節約したい場合は、Wi-Fiアシストをオフにしておくと良いでしょう。


▼関連リンク
(Galaxy) 端末のデータ使用量を確認する方法を教えてください。

海外でモバイルデータ通信を使う方法と注意点

海外でモバイルデータ通信を行いたい場合、データローミングを利用します。データローミングはいつもの端末をSIMカードの交換なしで海外でも利用できるため便利なサービスですが、国内のモバイルデータ通信と比べて高額なため計画的な利用が必要です。

データローミングについては以下の記事で詳しく解説していますので、設定方法や注意点を知りたい方は併せてご一読ください。


▼関連リンク
データローミングとは?設定方法・オフにする方法【画像で解説】

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もっと安全にモバイルデータ通信を使うために

モバイルデータ通信は、暗号化されており強固なセキュリティで守られています。不特定多数がアクセスするフリーWi-Fiのようなリスクはないため、VPNを利用する必要性はないといえます。

しかし、フィッシング詐欺やマルウェア感染、SNSを通じた犯罪など、インターネットを介したトラブルは年々増えています。スマホには、クレジットカード情報や名前、住所などの個人情報に加え写真や動画など重要なデータが入っています。安全にモバイルデータ通信を利用するために、利用者自身が以下のようなセキュリティ対策を心掛けると良いでしょう。

● セキュリティソフトを入れる
● 不審なメールやリンクは開かない
● OSを最新の状態に保つ
● 二段階認証を利用する
● ロック機能を使用する
● アプリは公式アプリストアからダウンロードする

順番に解説します。

セキュリティソフトを入れる

セキュリティソフトを導入すれば、さまざまな脅威からスマホを守ることができます。セキュリティソフトは、ウィルスの駆除や不正なサイトへのアクセスの抑止、不正アプリや偽サイトの検知など豊富なセキュリティ対策でリスクを軽減してくれます。

不審なメールやリンクは開かない

メールに添付されているリンクをむやみに開かないように注意しましょう。大手企業になりすまして不審なメールが送付された事例も多数あります。送付されてきたリンクを開く際には、送信者の情報が間違いないか、不審な点はないかなど事前に確認をしましょう。

OSを最新の状態に保つ

OSの脆弱性を放置していると、ウィルス感染や不正アクセスのリスクが高まります。OSが更新されたらできる限り早くアップデートを行い、OSを最新の状態に保つよう心掛けましょう。

二段階認証を利用する

二段階認証とは、Webサイトなどにログインする際の認証手続きを二回行う手法です。パスワードなどが漏えいし、ひとつ目の認証が破られても、ふたつ目の認証で不正ログインを防ぐことができるため、セキュリティ強度が上がります。特に、モバイル決済やGoogleアカウントなどの重要なアカウントには二段階認証を設定しておくと良いでしょう。

ロック機能を使用する

顔認証やパスワード、指紋など、画面ロックを設定しておくことで、スマホを紛失・盗難した際に個人情報を守ることができます。

アプリは公式アプリストアからダウンロードする

偽アプリのインストールによってウィルスに感染し、個人情報が抜き取られる被害が多発しています。アプリをダウンロードする際は、Google PlayやApp Storeなど、アプリの事前審査がある公式アプリストアからダウンロードしましょう。


▼関連リンク
(Galaxy) Galaxyの端末で使用できる画面ロックの種類を教えてください。

モバイルデータ通信を使ってGalaxyの生活をもっと楽しむTips

モバイルデータ通信の仕組みや使い分け、料金プランの選び方、安全に使うためのセキュリティ対策などについて解説してきました。モバイルデータ通信についての理解を深めていただけたのではないでしょうか?

この章では、モバイルデータ通信を使って楽しめる、Galaxyスマートフォンの便利な機能をご紹介します。

かこって検索 with Google

Galaxyのスマートフォンやタブレット(一部を除く)で使用可能な「かこって検索」機能は、ホーム画面を長押しして気になる画像やテキスト、イラストを指やSペンで囲むだけで自動的に検索できる機能です。かこって検索は、検索ブラウザやSNSなど、さまざまなアプリの操作中に利用可能です。

例えば、YouTubeを視聴中に気になるアイテムを発見した時や、SNSでインフルエンサーが着用しているファッションアイテムを調べたい時にも便利です。調べたいものをカメラでかざしてかこって検索することもできるので、道端に咲いている花の名前を簡単に調べることもできます。

フォトアシスト

Galaxy AIの写真編集機能である「フォトアシスト」を使えば、スマホで快適に画像編集ができます。写真に写りこんだ不要なアイテムや人物の削除、傾きや大きさ、位置の調整などがシンプルな操作で可能です。不要なアイテムの削除や移動でできた余分な空白も、AIが自動で生成して埋めてくれます。

フォトアシストを使えば、スマホひとつでSNSにアップする料理写真や、子どもの運動会の写真の編集も簡単・便利に行えます。

Galaxy Z Flip6Galaxy Z Fold6Galaxy S24シリーズなど、最新のGalaxyスマートフォンとGalaxy AIを使えば、いつもの日常がもっと楽しく便利に生まれ変わります。以下のリンク先の記事ではおすすめの新機能を使ったGalaxyのある生活をご紹介しています。ぜひ併せてご覧ください。


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まとめ

モバイルデータ通信は、スマホで安全・快適にインターネットを使用するために欠かせない通信手段といえます。必要に応じてオン・オフの切り替えを行うことで、データ通信量を抑えたり、バッテリーの消費を抑えたりすることができます。モバイルデータ通信がつながらない場合や速度が遅い場合は、本記事で紹介した対処法を参考にしてください。快適に使うためには、自身の使い方に合う最適な料金プランを選択することも大切です。データ通信量がいつも足りなくなる場合や、余っている場合は、料金プランの見直しを検討しましょう。

モバイルデータ通信は暗号化されるためセキュリティの高い通信手段ですが、近年はインターネット犯罪が増加しています。大切な個人情報を守るために、ユーザー自身でもセキュリティ対策を心掛けることでより安全に使用できます。

Galaxy AI対応のGalaxyスマートフォンでは、日々の生活で役立つ豊富なAI機能を使用することができます。Galaxy AIは機能によっては、モバイルデータ通信がオフでも使える機能もあるので、便利で快適な機能をぜひ体感してみてください。

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力武亜矢氏のプロフィール画像 力武亜矢氏のプロフィール画像

執筆者

川原歩

不動産営業や飲食店経営、農業など多様な経験を活かして、IT・ビジネス・スマホ・アプリ・行政サービス・観光情報・発達障害など幅広い分野の記事を多数執筆するライター。丁寧な説明でわかりやすく読者の疑問を解決する解説に定評があり、多数のWebメディアで解説系記事を手掛けている。

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