逆光での撮影が失敗しやすい理由は?
撮影のコツや順光との違いを解説

2024-01-01

逆光での撮影は、被写体に影ができてしまい、明暗差によってキレイな写真を撮影することが難しく、失敗しやすいといわれています。しかし、逆光で撮影した写真は順光やサイド光と違った面白さがあり、被写体や撮影シーンによっては、順光やサイド光で撮影するときよりもキレイに仕上がる可能性があります。逆光時には光を反射させて被写体を明るくするレフ板のような便利な機材が使われることもありますが、そもそもレフ板を持っていない方も多いでしょう。また、旅行時など、どうしても機材を持ち運ぶのが難しいときもあるかもしれません。光源の向きによる影響を知り、スマホ単体で逆光時の撮影ができるようになれば、いつでもどこでも手軽にキレイな写真を撮影できるでしょう。

本記事では逆光で撮影すると失敗しやすい理由や、逆光時の撮影のコツなどを解説します。

目次

逆光での写真撮影が失敗しやすい理由

逆光とは、被写体の背後から光が当たっている状況を指します。反対に、被写体の前方から光が当たる状況を順光、被写体の横から当たる場合をサイド光と呼ぶので覚えておきましょう。

逆光で写真が失敗しやすい理由は以下の通りです。

● 露出が合いにくくなる
● 色味が薄くなりやすい
● フレアやゴーストが写りやすい

上記を順番に解説します。

露出が合いにくくなる

写真をキレイに撮影するためには、適正な光の量が必要です。適正な光の量を取り込むためには、シャッタースピードとF値(絞り)の調整が重要で、調整作業を「露出を合わせる」と呼びます。

逆光で被写体に影ができていると、肉眼で明るい部分と暗い部分が両方見えていても、カメラのレンズは明るい部分か暗い部分のどちらか片方に露出を合わせようとします。片方だけに露出を合わせた結果、明るい部分が白くなったり、暗い部分が黒くつぶれたりします。

つまり、逆光の状態で写真を撮影しようとすると、露出が合いにくくなるため、写真が失敗しやすいのです。

色味が薄くなりやすい

基本的にカメラは周りの明るさに露出を合わせようとします。逆光では被写体の正面に十分な光が当たらないので、露出を合わせても本来よりも色味が薄くなりやすいです。とくに、濃い色を撮影したいときに逆光は難しくなります。

フレアやゴーストが写りやすい

逆光とは、被写体の背後から光が当たっている状況です。そのため、逆光時に被写体にスマホを向けると、レンズ面に光が当たり反射して、本来なら存在しないはずの光が映ってしまうフレアやゴーストなどの現象が起きやすくなります。

本来なら存在しない光が写り込んで、違和感が残る写真となってしまうので注意しましょう。

光の向きと撮影した写真の特徴

逆光での撮影は失敗しやすいですが、被写体によっては印象的な写真に仕上がります。
光の向きと撮影した写真の特徴を順番に解説します。

逆光・半逆光

逆光は、被写体の後ろから光が射している状況です。被写体の輪郭が写るので、シルエット写真を撮影したい場合に向いています。ただし、背景の光が強すぎると被写体が黒く写るので、被写体の表情や細部を映したいときには不向きです。

半逆光は、被写体の斜め後ろから光が射している状況です。立体感を出しやすく、人物や食べ物をおしゃれに撮影したい際によく使われています。

順光・半順光

順光は、被写体の正面から光が射している状況です。被写体の輪郭や色合いがはっきりと出るので、風景や街並みを撮影する際に向いています。

人物を撮影するときにも役立ちますが、被写体の正面から光が当たるので、のっぺりとした写真になりやすいので注意しましょう。

半順光は、被写体の斜め前から光が射している状況です。左右のいずれかに影が生まれるので立体感を表現しやすく、人物や風景、テーブルフォトなど、さまざまなシーンの撮影に向いています。

ただし、時間帯や季節、場所によっては影が強くなりやすく、力強い印象になってしまう可能性があります。

サイド光

サイド光(斜光)は、被写体の横から光が射している状況で、半順光や半逆光も含めて斜光と呼ぶ場合もあります。

被写体の左右のいずれかに影が出来やすく、明暗がはっきりした描写になるので自然と立体感のある写真が撮影可能です。そのため、ドラマチックな風景やテーブルフォトなどの撮影に向いています。

逆光で写真撮影するコツ

逆光は被写体が暗く写りやすい状況ですが、撮影の仕方によっては人物や花などを美しく見せられます。

たとえば、逆光で撮影すると、凹凸が表現しにくくなるため、人物の撮影では肌のアラが目立ちにくくなります。ほかにも、髪の毛が輝いた写真が撮影できたり、後光が差したドラマチックな写真が撮影できたりする点も魅力です。

また、花や植物などの撮影では、被写体の色味を伝えることには不向きですが、シルエットを強調したり、逆光によって輝いた水滴が滴り落ちる瞬間を撮影できたりと幻想的な写真にできます。

逆光で写真撮影をする際は、次のコツを意識してみましょう。

● HDRモードを活用する
● カメラの補正機能を利用する
● 撮影時にフラッシュを使う

上記のコツを順番に解説します。

HDRモードを活用する

HDRとは、「High Dynamic Range(ハイダイナミックレンジ)」の略称で、逆光や暗所でも鮮明な写真を撮影できるモードです。

逆光のときに写真が上手に撮影できないのは、被写体に影ができ、明るい部分と暗い部分が生まれるからです。どちらか片方に露出を合わせようとすると、明るい部分が白くなったり、暗い部分が黒くなったりしてしまいます。

HDRモードで撮影すると、明るさの違う複数の写真を撮影して、すぐさま合成を行います。明るい部分と暗い部分のそれぞれに露出を合わせた写真を合成するため、逆光時でも肉眼で見た光景に近い写真に仕上がります。

逆光時でも被写体の表情や色合いなどを際立たせたい場合は、HDRモードに切り替えて撮影してみましょう。

カメラの補正機能を利用する

カメラは画面全体の明るさから、写真が最適な明るさになるように自動で調整します。

逆光の場合、背景の明るさは問題ありませんが、被写体に影が出ていて暗くなっているので写真がキレイに撮影できません。そのため、露出補正を上げると、被写体が明るくなります。

ただし、背景がより明るくなって色味が薄くなる可能性があるので注意しましょう。

なお、カメラの撮影モードや補正機能を利用すると、背景をぼかした写真を撮影できます。

撮影時にフラッシュを使う

スマホにはフラッシュ機能があり、撮影時に被写体に光を当てられます。露出補正と違い、光の当たった部分だけ被写体を明るくできるので、背景の色味が薄くなりません。

ただし、フラッシュが当たった部分だけ明るくなるので、不自然な写真になる場合があります。

写真加工・画像編集アプリも活用して逆光写真を加工する

カメラの補正機能だけでは修正が難しい場合、写真加工・画像編集アプリも活用すると良いでしょう。たとえば、撮影した写真の明るさやシャドウを調整すれば、逆光でも被写体の表情や細部がはっきりする場合があります。

ただし、スマホの機種や写真加工・画像編集アプリによって加工できる機能は異なるので、購入前に確認しておきましょう。

逆光を活かした写真撮影ができるようになろう

逆光は被写体が暗く写りやすい状況ですが、被写体の輪郭をはっきりと写し出すので、シルエット写真のような撮影シーンにはおすすめです。

また、撮影時にHDRモードや露出補正、フラッシュなどを利用すれば、逆光でも被写体を明るく写せます。ほかにも撮影した写真をスマホで加工したり編集したりも可能です。

逆光でもキレイな写真を撮影したい方は、コツを覚えて技術を磨きましょう。

逆光での写真撮影には「Galaxy S23シリーズ」や「Galaxy Z Flip5」が
おすすめ

逆光での写真撮影は、カメラの性能や機能などが優れている「Galaxy S23シリーズ」や「Galaxy Z Flip5」がおすすめです。

次の表は、「Galaxy S23シリーズ」のハイエンドモデル「Galaxy S23 Ultra」と「Galaxy Z Flip5」の性能をまとめたものです。

Galaxy S23 Ultra

Galaxy Z Flip5

本体ストレージ容量

256GB/512GB/1TB

256GB/512GB

メモリ

12GB

8GB

電池容量

5,000mAh

3,700mAh

画面サイズ

6.8インチ

6.7インチ

画素数(アウトカメラ)

2億画素

1,200万画素

F値

F1.7

F1.8

ズーム

光学ズーム:3倍・10倍

デジタルズーム:最大100倍

デジタルズーム:10倍

写真撮影に関する機能

プロモード

OIS(光学手ブレ補正)

ノイズ低減機能など

ハンズフリーカメラ

アウトカメラでのセルフィ―

OIS(光学手ブレ補正)など

「Galaxy S23 Ultra」はプロモードを搭載しており、シャッタースピードや色調などの6項目を自由に設定できます。撮影時に取り込む光の量を調整しやすいので、まるでプロが持っているカメラのように逆光時でもキレイな写真が撮影可能です。

「Galaxy Z Flip5」は折りたたんで持ち運べるスマホです。撮影する際も折たためるので、三脚なしにスマホを固定でき、好きな角度に調整して思い通りのアングルで撮影ができます。アウトカメラを使ったセルフィ―も可能なので、自撮りがしやすい点も魅力です。

逆光でもキレイな写真を撮影できる高性能なAndroidスマホを探している方は、ぜひ「Galaxy S23 Ultra」や「Galaxy Z Flip5」をご検討ください。

※記事内で使用されている画像はイメージです

フリーランスライターの房野麻子氏 フリーランスライターの房野麻子氏

執筆者

房野麻子

大学卒業後、新卒で某百貨店に就職。
その後、出版社に転職。
男性向けモノ情報誌、携帯電話雑誌の編集に携わった後、2002年にフリーランスライターとして独立。
モバイル業界を中心に取材し、『ITmedia Mobile』などのWeb媒体や雑誌で執筆活動を行っている。

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